Techmation

テクメイション通信Vol.002

おはようございます!株式会社テクメイションです。

弊社近くの公園でもいよいよ桜が咲き始めました。
他の蕾も膨らんでいて、あっという間に満開になりそうです!

弊社近くの公園の桜

読者の皆様の周りはいかがでしょうか。
お花見ができないのは残念ですが、桜を見るとやはりウキウキしますね。

今回も流体制御をテーマにお役立ち情報をお届けします。
どうぞよろしくお願いいたします。

(本日の担当:井関)

今回のもくじ

1.【技術情報】減圧弁の動作原理

2.【技術情報】圧力調整器やバルブに使われる樹脂

3. 編集後記

減圧弁の動作原理

弊社へのお問い合わせで一番多いのが減圧弁の動作原理です。

減圧弁はなかなか巧妙な仕組みです。

驚くべきことに本格的な減圧弁が発明されたと言われている1936年以来、基本的な仕組みはほとんど変わっていません。

単純な減圧方法

流路の途中にオリフィス(絞り)を設けると出口側の圧力は減少します。

オリフィスが大きければ減圧比は小さくなり、オリフィスが小さければ減圧比は大きくなります。
つまり適切なオリフィス径を決めることができれば目標とする減圧が可能となり、これはニードル弁でも実現可能です。

現実には元圧は変動しますし、二次側の流量が変われば減圧比も変わってしまいます。
そうすると常にニードル弁を操作することになってしまいます。これはいくらなんでも大変ですね。

そこで減圧弁の出番です

減圧弁はこのオリフィス径の調整を自動的にするようにしたものです。

簡単に言うと二次側の圧力をセンサー(受圧する部品:薄膜ダイアフラム式と金属ブロックのピストン式があります)で受け、その力をオリフィス径に連動させています。

センサーが受ける力:小の場合 → オリフィス径:大きくする
センサーが受ける力:大の場合 → オリフィス径:小さくする

つまり、センサーで受ける力が目標圧力とつりあうようにバランスを取っているのです。
このように、外部からの制御を受けることなく調圧する減圧弁のことを自立式減圧弁と呼んでいます。

センサーを介した上下の力

文章だとちょっと分かりにくいかもしれません。弊社のホームページでは図を交えながら解説しています。どうぞご覧ください

減圧弁の動作原理を詳しく見る

圧力調整器やバルブに使われる樹脂

TESCOMの圧力調整器は気体・液体にかかわらず、様々な流体で使用可能です。
とはいえ流体に適合したゴム材・樹脂材を使わなければ性能を発揮できません。

今回はシート(オリフィスを構成する部品)に使われている4種類の樹脂材をご紹介いたします。

TFE(四ふっ化エチレン樹脂)

テフロン製シート

正式名称はテトラフルオロエチレン、製品名はテフロン(デュポン)です。
フライパンにコーティングされているのが有名です。
優れた耐薬品性を持ち、ほとんどの流体で使用が可能です。

テフロン自体は260℃程度まで耐熱性がありますが、熱がかかると柔らかくなってしまうため耐圧部品としては60℃くらいが限界です。
意外な欠点として、気体透過性が高いことが挙げられます。

外観は乳白色です。

CTFE(三ふっ化エチレン樹脂)

CTFE製シート

正式名称はクロロトリフルオロエチレン、製品名はkel-F(3M)やダイフロン(ダイキン工業)が有名です。

テフロンに匹敵する耐薬品性を持ちながら機械的強度に優れるため、TESCOMでは標準品としてkel-Fが使われています。
こちらも耐圧部品としては60℃くらいが限界です。

外観は半透明です。

ポリイミド樹脂

ベスペル製シート

製品名はベスペル(デュポン)やカプトン(デュポン)が有名です。

耐熱性に優れ、260℃でも機械的強度に変化がありません。そのため、TESCOMでは高温用途に使われています。
注意点としてアルカリ性流体と高温高圧の水蒸気には使えません。例えばアンモニア水に浸すと溶けてしまいます。

外観は茶色です。

PEEK(ピーク)

PEEK製シート

正式名称はポリエーテルエーテルケトン、頭文字がそのまま製品名になっています。

テフロンほどではありませんが優れた耐薬品性を持ち、かつ高温でも使えます。
圧力にもよりますが、170℃程度まで使えます。

外観は薄いカフェオレのような色です。

その他の材質もご用意しています

よく使われるのは上の4種ですが、ナイロンや強化テフロン、強化ポリイミド、SUS630といった材質のシートもご用意しています。

ご使用の条件をお知らせいただければ最適な材質をご紹介いたします。
詳しくは担当の営業員にご連絡ください。

編集後記

今回のメールマガジンはいかがでしたか。

減圧弁の仕組みは分かってみると本当に良くできていると感心します。
弊社のホームページではこのメルマガでは説明できなかった「バランス式」の解説も載っていますので、ぜひご覧ください。

次回もよろしくお願いいたします。

発行元:株式会社テクメイション 東日本営業1グループ
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