Techmation

テクメイション通信Vol.011

おはようございます!株式会社テクメイションです。

東京では梅雨明けして、朝からすっかり真夏の日差しです。
今年の夏も思い切りレジャーに出かけられる感じにはならなそうですが、お家時間を充実させて楽しみたいものですね。

今回も流体制御をテーマにお役立ち情報をお届けします。
どうぞよろしくお願いいたします。

(本日の担当:山本)

今回のもくじ

1.【お知らせ】メルマガのバックナンバー

2.【技術情報】圧力調整器のトラブル

3. 編集後記

メルマガのバックナンバー

ご要望いただいていたメールマガジンのバックナンバーがようやく読めるようになりました。

テクメイション通信バックナンバー

今後ともご愛読よろしくお願いいたします。

圧力調整器のトラブル

圧力調整器は流体の状態を変化させる機器ですので、様々な負荷がかかってしまい、トラブルを起こすこともあります。
いろいろなトラブルがありますが、今回は流体のリークについてご説明いたします。
圧力調整機のリークは内部リークと外部リークに分けられます。

内部リーク(出流れ)

現象:設定圧よりも実際の圧力が高くなってしまう

圧力調整器で一番多く見られるトラブルです。
ハンドルをフリーにしても二次側の圧力が上がってしまうようなら出流れの可能性が高いです。

上流から流れてきた異物がシートやステムを傷つけたり挟まるなどして、ステムとシートの密着性が損なわれるのがほとんどの原因です。
オリフィス部のコントロールが不完全となり、過剰に二次側に流れてしまう状態です。

下の写真は金属片が付着してしまっています。

金属片の付着

上記は肉眼でも確認できる分かりやすい原因でしたが、下の写真のような細かい異物でも流体圧力が高いとリークしてしまいます。

微細な異物の付着

ボンベ交換時などに配管内に異物が混入しないようにご注意ください。
圧力調整器上流にフィルターを設置するのも有効ですが、あまり細かいと圧力損失が無視できませんのでご留意ください。
また、二次側ラインに安全弁を設置することもご検討ください。

流体が液体の時にはキャビテーションによる部品の壊食(エロージョン)も内部リークの原因となります。
キャビテーションとは液体が減圧された時に微細な気泡の発生と破裂が生じることです。
気泡が破裂する際の振動を利用したのが超音波洗浄機ですが、圧力が高すぎると接した物を壊食させてしまいます。

圧力調整器はオリフィスの前後で差圧が発生し流速も速くなってしまうため、キャビテーションが発生しやすいです。
下はキャビテーションにより壊食されてしまったシートの写真です。すごいですね。

キャビテーションにより壊食したシート

下は背圧弁出口側の本体金属部分が壊食されています。底が導通してしまい、流体がポタポタと落ちてきたそうです。
背圧弁はオリフィスの上から下に流体が流れますので、勢いのついた流体が本体底部に当たってしまい、このような状態になってしまいました。恐ろしいことです。

キャビテーションにより壊食したボディ本体

キャビテーションを無くすのは非常に難しいですが、圧力調整器を複数使用して段階的に減圧する方法が有効です。

上記の背圧弁は出口側ポートが下に向いているモデルに変更して解決しました。

他にも方法はありますので担当営業員にご相談ください。

外部リーク

現象:設定圧よりも実際の圧力が低くなってしまう。流体が圧力調整器外部に漏れてしまう。

ハンドルをフリーにしても元圧が下がっていくようであれば外部リークの可能性が高いです。

ダイアフラムが疲労破壊などで破れてしまったり、Oリングが劣化してしまうのが主な原因です。
脈動の激しいアプリケーションにダイアフラム式調整器を使用した場合に発生する可能性があります。
また流体に合わないOリングを使用すると劣化するまでの期間が短くなります。

微小なリークだとすぐに気づくことができずに圧力変動に悩まされるケースもあります。

内部リーク・外部リークともに長くお使いいただいていると、どうしても発生してしまうことがありますので定期的なメンテナンスをお勧めします。

弊社では国内に部品を在庫しており、弊社でのオーバーホールも可能です。
詳しくは担当営業員にご相談ください。

編集後記

今回のメールマガジンはいかがでしたか。

ご紹介したトラブルは圧力調整器で発生しやすい、わかりやすいトラブル事例です。
「トラブルとまでは呼べないけれど、思うようなコントロールができない、もっとこうしたい」。
そんなお悩みがございましたら、どうぞ担当営業員にお気軽にご相談ください。

次回もよろしくお願いいたします。

発行元:株式会社テクメイション 東日本営業1グループ
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