Techmation

テクメイション通信Vol.015

おはようございます!株式会社テクメイションです。

9月になってすっかり秋らしく過ごしやすい気候になってきましたね。
とはいえ季節の変わり目は体調を崩したりしがちですので、気を付けたいものです。今回も流体制御をテーマにお役立ち情報をお届けします。

どうぞよろしくお願いいたします。

(本日の担当:山本)

今回のもくじ

1. 圧力調整器4つのカテゴリー

2. バブルタイト(Bubble-tight)ってなんですか

3. 編集後記

圧力調整器4つのカテゴリー

TESCOMの圧力調整器は多くの機種がありますが、1.調圧するのは一次側か二次側か、2.センサーの方式、の違いで大きく4つのカテゴリーに分けられます。
私どもが機種選定する際も、まずはここから考えています。

圧力調整器4つのカテゴリー

上記がカテゴリごとの代表的な機種です。[%last_name | 読者の皆%]様もご覧になられたことがあるのではないでしょうか。

調整したい圧力が500psi(3.44MPa)を超える場合はピストン式一択です。
それ以下の場合は基本的にダイアフラム式を選択しますが、流体が液体の場合にはあえてピストン式を選択することもあります。金属の薄膜であるダイアフラムは非圧縮性流体の脈動にどうしても弱いからです(程度問題ですが)。

このカテゴリーが決まれば、あとは主にCv値の違いで機種を選定していきます。

以下に各カテゴリーの特徴をご説明します。

ピストン式減圧弁

  • 代表的な機種:26-1000シリーズ、44-1100シリーズ
  • 15,000psi(103MPa)まで
  • 標準でベント機能付き、キャプチャーモデルもあり
  • センサーが破損する可能性が低いので、気体・液体ともに使用可能
  • Oリングを使用しているので、使用流体が制限される

ダイアフラム式減圧弁

  • 代表的な機種:44-2200シリーズ
  • 500psi(3.44MPa)まで
  • メタルシールのため高気密、高純度
  • 接液部にゴムを使用していないため、多くの流体で使用可能
  • 脈動に弱いので液体での使用に制限あり
  • ベント機能付きもあるが、メタルシールでなくなってしまう

ピストン式背圧弁

  • 代表的な機種:26-1700シリーズ
  • 15,000psi(103MPa)まで
  • センサーが破損する可能性が低いので、気体・液体ともに使用可能
  • Oリングを使用しているので、使用流体が制限される

ダイアフラム式背圧弁

  • 代表的な機種:44-2300シリーズ
  • 500psi(3.44MPa)まで
  • メタルシールのため高気密、高純度
  • 接液部にゴムを使用していないため、多くの流体で使用可能
  • 脈動に弱いので液体での使用に制限あり

バブルタイト(Bubble-tight)ってなんですか

TESCOM社の圧力調整器のカタログを見ると「Leakage」という項目があります。
これは製品の気密性に関する記述なのですが、その中に「バブルタイト(Bubble-tight)」という聞き慣れない記述があります。

これは「ある一定時間内に水中でひとつも気泡が発生しない程度の気密性」という事を示しています。

内部リーク検査を例に具体的な方法をご説明します。

  1. 減圧弁の一次側に製品仕様上の最高圧力を付加して、二次側に規定サイズのチューブをつなぎ、先端を水中の決められた深さに沈めます
  2. もちろんハンドノブはフリーにして二次側に流体が行かないようにしておきます
  3. この状態で1分間に気泡が1個も発生しないことをもってシート気密性合格とします

以上がTESCOM社で規定している「バブルタイト」です。

このような検査方法は米国の規格でも定められています。
TESCOM社ではANSI/FCI 70-2およびCGA E-4を参照しています。

ANSI/FCI 70-2は米国国家規格協会が定めるコントロールバルブのシートリークの基準です。

CGA 4-Eは米国高圧ガス協会の定める圧力調整器の規格で、その中でシートリークおよび外部リークについて言及しています。

どちらも一定時間内でどれだけのバブルが発生するかでリークレートを規定しています。
CGA 4-Eでは3×10-3cc/min以下のシール性に相当するとしています。

ちなみにダイアフラム式減圧弁は外部リークを「バブルタイト」ではなくヘリウムリークテストで行なっています。メタルシールのため、2×10-8cc/sec以下と段違いの気密性を持っています(シートリークはピストン式と同じく「バブルタイト」です)。

編集後記

今回のメールマガジンはいかがでしたか。

圧力調整器とひとことで言っても、カテゴリーによって異なる特徴があることを知ってもらえたのではないかと思います。
今お使いの圧力調整器がどのカテゴリーの製品か調べてみるのもおもしろいと思いますので、お試しになってみてください。

次回もよろしくお願いいたします。

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