Techmation

テクメイション通信Vol.036

おはようございます!株式会社テクメイションです。

暑い日が続きますが皆さま体調管理は万全でしょうか。
私はこの季節になると無性に冷や汁を食べたくなります。
地方によっては馴染みが薄いかもしれませんが、冷たくさっぱりしていて食欲の出ない熱帯夜でもさらっと食べられます。
またきゅうりやゴマなどミネラル豊富な具材を入れると熱中症予防にもなるのでオススメです。

今回も流体制御をテーマにお役立ち情報をお届けします。
どうぞよろしくお願いいたします。

(本日の担当:大川原)

これまでバックナンバーはこちらからご覧になれます。

テクメイション通信バックナンバー

今回のもくじ

1. TESCOM社製品価格改定のお知らせ

2.【製品紹介】HOKE社製Gyrolok継手の特徴

3.【再掲】44-2300背圧弁の内部を見てみる

4. 編集後記

TESCOM社製品価格改定のお知らせ

TESCOM社より8月1日発注分より価格の改訂を行うとの通知がありました。
新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻の影響で素材・物流・人件費の高騰による世界の物価上昇率は想定を超えており、もはや民間企業単独での努力では抗し難い状況となっています。

いまだTESCOM社からは具体的な価格の連絡がない状況ですが、おそらく平均して30%前後の価格上昇となる見込みです。

詳しいことが分かり次第、担当営業員よりお知らせいたします。
お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

HOKE社製Gyrolok継手の特徴

Gyrolok継手

本日はHOKE社製Gyrolok継手をご紹介いたします。

二圧縮リング型式継手(食い込み継手)は多くのメーカーが製造しており、各社様々な特徴を持っています。
Gyrolok継手は経験の浅い作業員でも確実な取り付けができるような工夫をしてあります。

Gyrolok継手の特徴

上図をチラシにしたものを下記リンクにご用意しました。ぜひご覧ください。

HOKE社製Gyrolok継手の特徴

フェルールの動作制御 = 過度の締め付け防止

リアフェルールの15度テーパー

Gyrolokではナットとリアフェルール、リアフェルールとフロントフェルールの間に15度のテーパーを設けています。

ナットを締めこんでいくとリアフェルールが傾いていき、最終的にはナット・リアフェルール・フロントフェルールが密着することで過度に締めつけることを防止します。

フロントフェルールのショルダー構造

二圧縮リング型式接続ではナットを締めこんでいくとフェルールが継手方向へ向かって変形していきます。
必要以上に締めこむとフェルールの食い込みでチューブが過度に変形し、継手から外せなくなったりもします。

Gyrolokではフロントフェルールの後部に段差(ショルダー)が設けられており、ある一定の締め付けでこのショルダー部分が継手に当たるため、それ以上の変形を防ぎます。

以上2つの構造により二圧縮リング式継手で起きがちな過度の締付を防止します。

チューブ変形の防止 = 繰り返し脱着性能の向上

二圧縮リング型式接続ではフェルールがチューブに食い込んだ際、チューブの先端が膨らみます。
膨らんだチューブ先端部は継手内部に密着して脱着がしにくくなります。

一方Gyrolokでは継手内部の奥の方がテーパー構造となっており、フェルールがチューブに噛み込んでも先端部が膨らみません。これにより繰り返し脱着時の作業性が向上しています。

突合せシール機構 = デッドボリュームの最小化

継手内部のチューブ端面との当たり面の形状を工夫することにより第二のシール構造を形成します(メインのシール構造はフェルール-継手内部の接続面です)。
それによりシール性の向上とデッドボリュームの最小化を達成しています。

施工方法の統一化 = ヒューマンエラーの抑制

Gyrolokでは全てのチューブ径で締め付け回転数を1-1/4回転と設定しています。
施工方法を統一することでヒューマンエラーを防止します。

以上、HOKE社の二圧縮リング型式接続:Gyrolokの特徴をご紹介いたしました。
これらは他メーカーにはないGyrolok独自の利点です。なおGyrolok継手は弊社主力製品TESCOM社製圧力調整器の出入口用継手としても活躍しております。是非一度お試しください。

44-2300背圧弁の内部を見てみる

本日は4つのカテゴリのひとつ、44-2300シリーズをご紹介します。
44-2300シリーズはコンパクトで高感度な低圧用背圧弁です。

44-2300本体を正面から見てみます。

44-2300正面写真

直径は50ミリ、高さは約130ミリ(ハンドルの位置で変わります)、重さは920グラムと大変コンパクトにできています。

ダイアフラム式センサーを採用し、通常は最大250psi(1.72MPa)、オプションで500psi(3.44MPa)まで使えるモデルもご用意しています。
Cv値は0.08です。
出入口接続はNPT、サイズは標準が1/4"でオプションで1/8"も選択可能です。
接ガス部は金属と樹脂シートのみで構成され、Oリングを使用していないため様々な流体でご使用いただけます。
ダイアフラム材質は316SSTの他にもハステロイやエルジロイが、樹脂シートはテフロンのほかPEEKやベスペルも選択できます。

44-2300_底面

底面には固定用のねじ穴が2か所あります。ねじ規格は#10-32UNFです。
実はM5ねじも使えます。若干遊びが多いようにも感じますが、固定してしまえば問題ありません。

ハンドノブを外しました。

44-2300_分解_01

ボンネット部にはパネルナット用のねじが切ってあります。
別売りのパネルナットを使用して、パネルに挟み込むことができます。
パネルに直径35ミリの穴をあけてご使用ください。

それでは内部をご覧にいれます。
断面図と見比べてみてください。

44-2300断面図

ボンネットを外しました。

44-2300_分解_02

ロードスプリングの力が直接ダイアフラムにかからないようにパッド(スプリング直下の銅色のお皿のような部品)があります。
このパッドはボンネットと連携してダイアフラムが変形しすぎないようにするリミット機能も兼ねています。
この部品がないとダイアフラムの疲労破壊が早まってしまいます。

44-2300_分解_03

ダイアフラムです。同心円状に段がつけてあります。単純な平板薄膜よりも変形しやすくなるので精度は高くなり、寿命も長くなります。

44-2300_分解_04

ダイアフラムとボディ本体を並べてみました。

ボディから少し飛び出して見えるのがステム部分です。ロードスプリングがダイアフラムを介してステムが押し付けられることでシールします。

背圧弁の動作原理

ステムを取り出してみましょう。

44-2300_分解_05

ステムとステムがシートに過剰に力をかけないようにサスペンションの役割を果たす小スプリングが組み込まれたユニットです。

ユニットを交換するだけで済みますので楽ではあるのですが、ステムのみの交換や研磨といったことはできません。
メンテナンスを行なう販売店の立場からは別部品の方がありがたい部分ではありますが、なかなか難しいようです。

以上、ほんのさわりですが内部のご紹介でした。

良好な圧力制御、再現性はお客様の評価も高く、大変使いやすい製品です。
装置を設計する際にご考慮いただければ幸いです。

編集後記

今回のメールマガジンはいかがでしたか。 

二圧縮リング式の継手は現在では広く普及し、もはや汎用品と言えるレベルですが、その小さな継手の中にも様々なノウハウが詰め込まれています。

HOKE社では一般産業用の多種多様なネジ接続継手・二圧縮リング式継手をご準備しておりますので、お探しの物がございましたら弊社営業員までお気軽にお問合せください。

最後にもうひとつお知らせです。
今まで月二回発行してきた本メールマガジンですが、次号より月一回の発行とさせていただきます。

次回からも変わらずご愛読いただけるようお願いいたします。

発行元:株式会社テクメイション 東日本営業1グループ
〒104-0041 東京都中央区新富1-6-7
TEL:03-5566-6551 FAX:03-5566-6556
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