Techmation

テクメイション通信Vol.029

おはようございます!株式会社テクメイションです。

近くのソメイヨシノが満開になりました。毎年思うのですが、暖かくなってソメイヨシノが開花するとすぐに寒くなったり雨が降ったりするような気がしませんか?

不思議に思い調べたところ、この時期は陸地と海上の気温差があまり無く、気圧配置がちょっとのことで変化するんだそうです。
つまり元々暖かくなったり寒くなったりする時期ということですね。
桜が咲けばもう暖かい春、というのは私の思い込みだったわけです。

今回も流体制御をテーマにお役立ち情報をお届けします。
どうぞよろしくお願いいたします。

(本日の担当:落石)

これまでバックナンバーはこちらからご覧になれます。

テクメイション通信バックナンバー

今回のもくじ

1.【技術情報】ドムロード式圧力調整器の注意点

2. 編集後記

ドムロード式圧力調整器の注意点

以前のメルマガで駆動用エアを用いて圧力を設定する方式にはドムロードとエアロード(エアアクチュエーター)の二種類があることをご紹介いたしました。

3種類の駆動(ロード)方式

今回はドムロード式圧力調整器を使う際に注意する点を改めてお知らせします。

ドムロード式の例として44-2360-24-503という背圧弁を見てみましょう。

44-2300【503】オプション仕様図
44-2300【503】オプション断面図

流体圧力が駆動用エアの負荷より大きくなり、ダイヤフラムを押し上げるとステムとシートが離れ、流体が二次側に流れるようになります。
この原理は手動式と同じです。

さて、ドムロード式では駆動用エアとプロセス流体が触れるダイアフラムの面積がほぼ同じで、その圧力比が1:1に近くなるように設計されています。

いかにも調整したい圧力と同じ駆動エアを入れてあげればいいように感じますが、実際に動かしてみると残念ながらそうはなりません。

この背圧弁では【054】ピストンのOリングの摺動抵抗や【003】スプリングがステムを押し上げる力などがFの力(駆動圧)を弱めてしまっています。
つまりプロセス圧力+αの駆動圧が必要となるのです。

実は仕様図でも触れられていて、中央下の方に「Negative bias of 60 psi MAX」の記述があります。

44-2300-503備考

これは+αが最大で60psi(0.41MPa)必要ということです。
弊社としてはいくらなんでも保険をかけすぎだと思いますが、実際に運転してみると必要な駆動圧がプロセス圧より0.2MPaくらい高い事はよくあります。

「0.4MPaの操作がしたいけど、0.5MPaの計装エアを準備できるからドムロードで良いだろう」と考えて、実際はもっと高い圧力が必要という事態になりかねないのです。
特に低圧域では駆動ガス圧と+αの差が相対的に大きくなるため、思っていたよりも圧力が必要になることも多く注意が必要です。

逆に高圧域では工場エアでは圧力不足になることもあります。
この場合は別途駆動エアを用意しなければなりません。

編集後記

今回のメールマガジンはいかがでしたか。 

ドムロード式圧力調整器は流量特性も良く、リモート制御できるなど利点が多い製品です。
大流量用の減圧弁はドムロード式のモデルも多いです。
同時に選定に際して注意点が多い製品でもあります。
選定の際はぜひ弊社にご連絡ください。

次回もよろしくお願いいたします。

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